平成27年度中国・四国、九州青少年育成アドバイザー連合会研究集会松山大会

  平成27年度中国・四国、九州青少年育成アドバイザー連合会研究集会松山大会は、829日(土)30日(日)の2日間、愛媛県松山市道後の老舗ホテル「古湧園」で実施されました。


26年度に全国大会を行ったのと同じホテルです。愛媛では、全国大会と中四国、九州大会が連続開催となったため、全国大会で評判の良かった(料理がよかった、サービスが心地よかった)古湧園を会場とさせていただきました。


大会には、北海道から参加の石井光郎さんを含めて42名が参加し、初日のパネルディスカッション、グループ討議と2日目の講演を行いました。


 大会初日のパネルディスカッションでは、パネラーとして、アド連の山本邦彦会長、香川県アド連の大山扶美代さん、愛媛県アド連の田中静江の3人が、地域での子供や親への支援について発表していただきました。


藤目節夫先生(愛媛大学名誉教授)のコメントをいただいた後、地域での子どもたちの健全育成について、グル討議を実施しました。

 

藤目節夫先生は、こんな人です。

  岡山県の出身。昭和44年、愛媛大学工学部卒業、愛媛大学の工学部助手、法文学部助教授などを経て、平成6年、法文学部教授、平成16年、初代の愛媛大学地域創成研究センター長に就任。理学博士。

  現在は、愛媛大学 名誉教授のほか、『まちづくり』を実践するシンクタンク『惣(そう)』を設立し、地域資源を活かしたまちづくりや、行政との協働による地域コミュニティの活性化について、調査研究を積まれ、その研究成果をもとに、県内外の数多くの「まちづくり」、「村おこし」に貢献している。また、現在住居のある久万高原町で、地域住民と一緒に「畑野川の里づくりグループ」を結成し、コミュニティの再生や誇り意識の醸成を図るまちづくりを実践中。

 

 グループ討議は、ワールドカフェ方式で実施しました。

スケジュールの当初は、

15:1515:25 ワールドカフェの概要説明

15:2515:50 ラウンド1

15:5016:10 ラウンド2

16:1016:30 ラウンド3

16:3017:00 全体セッション(集合的な発見と共有)

少し時間オーバーとなって、5時30分までやりました。

各ラウンドの「問い」は、

ラウンド1 私たちが現在行っていることで、誇りに思えることは何ですか? また、残念に思うことは何ですか?

ラウンド2 地域の子供は地域で育てる」ことが必要だと言われますが、そのためには私たちはどのような地域を創ればよいのでしょうか? 

ラウンド3 望ましい地域を創るために、今日どんな種を蒔いたらよいでしょうか?

 

 

 ワールドカフェは、ラウンドごとにメンバーが変わって、くつろいだ雰囲気の中で、より多くの人の意見を聞いて、討議する手法です。カフェでは、

・問いに意識を集中して話し合いましょう、。

・あなたの考えを積極的に話しましょう。

・ゆったりと話し合いましょう。

・話は短く、簡潔に。

・相手の話に耳を傾けましょう。

・自分の意見や立場に固執しないようにしましょう。

・アイデアをつなぎ合わせてみましょう。

・ともに耳を傾けて、深い洞察や問いを探しましょう。

・遊び心で、いたずら書きをしたり、絵を描いたりしましょう

といったことに注意しながら、参加者が会話を楽しみました。


 最後に、印象に残ったことをノート型ふせんに書いて、とりの子用紙に、出たものをグル―プに分けました。

 主なものは、次のとおりでした。どの地域も状況は同じだな、と思います。


 ≪誇りと残念≫

  誇り:子供の現在に接することは喜び、仲間がいる、少数名なので強いつながり、周りからの信頼がある、ひととのつながり、子供たちから元気をもらう、地域のひとと知り合える

  残念:40年以上交通指導しているが学校の統廃合によるスクールバス化で子供たちの顔が見えない、親が他人まかせになっている、いつも決まったメンバーになっている、後継者がいない、親も子どももかかわりが希薄になっている、子ども会の減少、地域での交流が少ないので知らない人が多すぎる。


 ≪どんな地域≫

 顔見知りになれる地域、助け合える地域、地域住民が全員協力できる、笑顔で心の通い合う地域、どこの子供も大人が叱る、あいさつができる地域。

 安全で明るい地域、安心して声が変えられる地域。

 自由に遊べるところの確保、子どもが集まって外で遊べる地域、大人も子供も同等に地域活動に参加できおる地域、連携が必要、自由参加できるイベントがある、参加しやすい企画・イベントを。


 ≪小さな第一歩≫

 明るい雰囲気づくり、住民として参加する、我が家から、地域の構成員という自覚を持つ。

 近所とのコミュニケーション作り、近所の子供の名前を覚える。

 あいさつを自らする、笑顔であいさつ、子どもの声かけ運動。

 学校の中に入って放課後子ども洋室を知る。

 健康に留意しながら元気に活動する、まじめに活動する、動く・をかく、おせっかいおばさんになる、どなことにも声をかけて輪をつくる、いろいろな団体や地域に参加して積極的に発言し、人や団体とのつながりを作る。

 

2日目の講演は、地域の公民館活動での地元小学校と連携した青少年育成活動の実践を、松山市青少年育成市民自民会議の前会長である角田敏郎さんに話していただきました。学社連携とか、学社融合といわれますが、その実践はなかなかむつかしものも物もあると思いますが、粘り強く学校に働きかけて、活動の成果をあげられた角田さんの講演は、本当にすばらしいものでした。


鹿児島での大会(1022日(土)23日(日))の案内をいただき、2日間の大会を終了しました。


松山までおいでいただいたみなさん、本当にありがとうございました。活動のヒントになったり、参加して元気をもらったと思って下さったら幸いです。